あなたが憧れていた女優や、羨望の目で見ていたモデルさんが、こっそり実践していた「シミ・しわ・たるみ」の治し方

化粧品を責める前にあなたの肌状態を見極めよう

たしかに、化粧品自体が、素肌トラブルの原因になっている場合もありますところで、注意深い方なら、すでにお気づきでしょう。私はなにも「すべての化粧がトラブルを招く」と言っているのではありません。たしかに、化粧品自体が、素肌トラブルの原因になっている場合もあります。ただ、化粧をする人の肌そのものにも、トラブルを引き起こす要素があるということです。 簡単な例を挙げると、油分の多い化粧品を使っても、油焼けするタイプとそうでないタイプの人がいます。これは、みなさんも体験的にご存じですね。 それでは、化粧でトラブルを招きやすいのは、どういう肌なのでしょう。 こんな例があります。ある刈代の主婦のケースです。 彼女があるメーカーのクレンジング・クリームを使ったところ、顔が黒ずみ、黒皮症と似た症状が表れてきました。驚いた彼女は、早速メーカーに抗議。メーカー側としては初めての苦情であり、さっそく調査に乗り出しましたが、それと同時に、一度、婦人科で検査をしてもらったらどうかと提案しました。というのは、ホルモンの異常や子宮の病気などで、黒皮症になることもあるからです。半信半疑ながら病院に行った彼女は、初期の子宮ガンを発見され、すぐに手術をしました。術後の回復も順調で、健康的な肌の色を取り戻し、気にしていた黒皮症も治ってしまったのです。後日この主婦は、「生命びろいをした」とそのメーカーにお礼を言いに行ったそうです。彼女場合、クリームの品質以前に、体調や素肌状態の面でトラブルを招く要因があったというわの場合、けです。 このように、婦人科系の病気でホルモンの分泌がくるったり、体の機能が弱っていたりすると、肌状態も知らず知らずに低下しています。ふだんなら、その化粧品を使ってもこれといったトラブルはないのに、体やホルモンの不調時には、過敏に反応してしまうのです。 じっは、前に挙げたドイツの黒皮症の多発も、戦時下の精神的ストレスが、病気の発症や進行に、拍車をかけたのではないかといわれています。つねに生命を脅かされ、緊迫した日々を送るうちに、ホルモンや自律神経のバランスが崩れてしまったのです。 当然、肌の機能も低下し、ちょっとした刺激にも過敏に反応するようになってしまいます。シュトラス氏の妻も、この項で紹介した主婦と同じように、黒皮症になりやすい状態に陥っていたのでしょう。 日本でも戦争中、ストレスによる無月経症が増えましたが、特殊な状況で大きなストレスを受けたときには、月経が止まるほど、ホルモンのバランスが不安定になります。それと同じ意味で、女性たちのホルモンのアンバランスが、ドイツの黒皮病の流行を後押ししていたと思わ こんな具合に、素肌にトラブルが起こったとき、化粧品だけを一方的に責めるのは、早急といわなければなりません。肌そのものに、トラブルを引き寄せる要素が潜んでいる場合もある 考えてみれば、現代女性が、化粧品によって助けられている部分も大いにあります。 たとえば、排気ガスがたちこめているところを歩くときなどは、化粧の皮膜力が、素肌を刺激から守ってくれます。 日光に対しても、適正なUV効果をもつ化粧品を使えば、日焼け止めの代用品になってくれます。公害の多い時代にあっては、何が肌の刺激の原因になるかわかりません。とりあえず化粧でカバーしておけば、ある程度身を守ることができる、ともいえます。 化粧をすること自体が罪悪なのではない。一面で化粧は、時代の要請を受けて進歩したとも考えられます。 当然、私としても、美しく変身して生活を楽しむために、みなさんがメイクするのを止めるつもりはありません。ただ、少しでも化粧品の害を知っていれば、流行や宣伝文句に踊らされることなく、肌状態をコントロールできるのではないか、と思うのです。

レモンパックでできるシミ・しわ

レモンパックでできるシミ・しわビタミンCはお肌にいい。そのビタミンCは、レモンにたくさん含まれている。だからレモンパックはお肌にいい。 この理論、ちょっと聞いただけでは、どこにも矛盾がないように思えます。レモンは自然のものだから、市販されている怪しげなパックを使うよりも、ずっと安全だと信じている人も多いでしょう。 しかしこれは、大変なまちがいです。レモンパックは肌にいいどころか、シミの原因になることが多いのです。 なぜなら、素肌が出5前後の弱酸性であるのに対して、レモンは出2と、かなり強い酸性です。こんなものを直接肌にのせたりしたら、素肌はレモンの酸に負けてしまいます。 その事実を知らず、市販されている無害なパックに、わざわざレモン汁を絞って自家製のパツクを作り、肌を台無しにしたという人もいました。 なお、美容研究家を自称するニセモノが、レモンの美白効果を実証するというふれこみで、インチキ実験をして見せることがあります。まず、ジャガイモの皮をむいて放置しておくと、表面が茶色に変色してきます。これは、ジャガイモの細胞に含まれるチロシンという物質が、酵素のはたらきで空気中の酸素と結びつき、酸化してメラニンに変わったためです。みなさんも知ってのとおり、このメラニンはシミの元凶です。それに対して、皮をむいたジャガイモを、レモン汁入りの水にさらした場合は、表面が変色しません。 この原理を人間の肌にも応用して、レモンパックでこまめに肌のお手入れをしておけば、メラニンが沈着するのを防ぎ、ちょっとしたシミを漂白してくれる……という論法です。じっによくできた話のように思えますね。 でも、ここに大きな勘違いがあります。ジャガイモがレモン入りの水の中で変色しないのは、ジャガイモのもつチロシンや酵素が水の中に溶け出して、酸化しにくい状態になること。しかも、水につけておくことで、空気中の酸素の影響を受けにくくなること。このふたつの効果によって、変色しなかっただけです。 たしかに、ビタミンCそのものには漂白還元作用もあって、シミを消すはたらきももっています。 ところがこのビタミンCは、水溶性ビタミン(水に溶けるビタミン)といわれるもので、肌にレモンを直接塗りたくっても、表皮から吸収されることはありません。 それどころか、レモンに含まれているソラレンという物質が、ひどいシミの原因になることがわかっています。 このソラレンは、光に対する感受性を増加させる物質で、白斑(白癖)の治療にも使われます。生まれつきメラニン色素がない真っ白な皮層でも、ソラレンを塗って太陽光線に当てると、色素ができて肌が黒くなります。まちがって正常な皮層に塗ったりすれば、その部分は真っ黒になってしまうのです。 高須クリニックにも、毎年4〜5月ごろになると、「雑誌の記事でレモンパックがいいという特集を見た。試してみたら、肌が傷んでシミもしわも増えた」という患者さんが駆け込んできます。はなはだしいところでは、レモンの輪切りを顔にのせてパックしたところ、皮の形にシミができた患者さんもいました。「あなたのやったレモンパックは、わざわざ肌をいじめているだけだったのですよ」 とお話ししながらも、インチキ美容家や、軽率な特集を組んだ雑誌に対して、憤慨の念を禁じ得ません。もしレモンパックを実行して、本当にシミがなくなったなんて人がいたら、ぜひお目にかかって、その荒唐無稽な方法についてご伝授願いたいほどです。 レモンの害についていえば、輸入物には、農薬や防かび剤も添加されています。このような物質を肌にのせていいわけがありません。強い酸で皮層を収れんさせると、そこが傷んで、しわもできやすくなります。 ちなみに、市販されている化粧品にビタミンC配合のものがありますが、これはビタミンC誘導体という特別な油に溶かしているため、表皮からも吸収できるようになっています。 でも、生のレモンパックは百害あって一利なし。それと同じ理由で、焼酎や日本酒にレモン汁を混ぜた「手作りの化粧水」を愛用している人も、いますぐにやめるべきです。

自分でケアする治す,研究する シミ・シワ研究サイト メニュー